コラム
2025.08.26
夫婦二人暮らしにぴったり!小さな平屋の価格相場とコストを抑える秘訣

近年、夫婦二人で暮らすコンパクトな平屋住宅が人気を集めています。
階段のないバリアフリー構造や、冷暖房効率の良さ、そして無駄のない動線設計は、日々の生活を快適にしてくれる大きな魅力です。
しかし、いざ建てようとすると「いくらで建てられるの?」「新築と中古ではどれくらい違う?」「小さくても収納や間取りは大丈夫?」といった疑問や不安が出てくるものです。
本記事では、夫婦二人暮らしに最適な小さな平屋の価格相場や間取りの目安、予算別の建築事例、コストを抑える工夫まで、専門家の視点で徹底解説します。
夫婦二人の小さな平屋が人気の理由

近年、小規模な平屋住宅は夫婦二人暮らしや定年後の住み替えにおいて、非常に注目度が高まっています。背景には、少子高齢化・住宅ローン負担軽減・生活のミニマル化といった社会的要因があり、「広さより暮らしやすさ」を重視する価値観の変化が影響しています。
コンパクトでも快適な暮らしができる
20坪前後の平屋でも、LDKを18畳程度確保し、寝室を6畳前後に設定すれば十分な生活空間を確保できます。
さらに、廊下を極力減らし「LDK中心の間取り」にすれば、生活動線が短くなり掃除や移動がラクになります。
例えば、延床20坪・2LDKの平屋では、LDK15畳+寝室6畳+洋室4.5畳という構成が人気です。
バリアフリーで将来も安心
平屋は階段がないため、足腰の弱い方でも移動がしやすく、介護やリハビリを必要とする状況にも対応できます。
段差のないフラット設計、引き戸の採用、廊下幅90cm以上などを取り入れれば、将来の介護リスクにも備えられます。
光熱費・維持費を抑えられる
小さな平屋は外壁面積や屋根面積が少ないため、冷暖房効率が高く、延床30坪の二階建てより年間光熱費を1〜2割削減できるケースもあります。
また、将来の外壁塗装や屋根修繕も面積が少ない分、費用を抑えやすくなります。
夫婦二人用の小さな平屋|延床面積と間取りの目安
平屋は延床面積が生活の快適性と価格に直結します。夫婦二人なら15〜25坪(約50〜82㎡)が一
般的で、この範囲内で間取りや収納計画を工夫するのがポイントです。
延床面積の相場(15坪〜25坪)
15坪は1LDKが主流でシンプルな構成、20坪は2LDKや広めの1LDKが可能。25坪では収納力のある2LDKや3LDKも実現でき、ライフスタイルに合わせた柔軟な設計がしやすくなります。
・5坪(約50㎡):1LDKが主流。LDKを広めに確保し、寝室と水回りのみのシンプルな構成。
・20坪(約66㎡):2LDKや広めの1LDKが可能。来客や趣味部屋にも対応しやすい。
・25坪(約82㎡):ゆとりある2LDKや3LDKも可能で、収納力も確保しやすい。
間取りのパターン(1LDK・2LDK)
1LDKは開放感があり二人暮らしに最適、動線も効率的。2LDKは来客対応や在宅ワーク用の部屋を確保でき、ライフスタイルの変化に対応しやすい間取りです。
・1LDK:生活空間を広くとれるため、開放感が抜群。新婚や老後の夫婦二人暮らしに最適。
・2LDK:将来の来客対応や在宅ワーク用の書斎を確保可能。
ロフトや収納の工夫
ロフトを作れば延床面積に含まれない収納スペースを確保できます。天井高1.4m以下なら固定資産税の対象外となる場合が多く、コストを抑えながら収納力をアップできます。
小さな平屋の価格相場【新築・中古・規格住宅別】
価格は建築方法や仕様、地域によって変動します。全国平均をもとにした目安を紹介します。
新築注文住宅の相場(坪単価×坪数)
全国平均の坪単価は50〜70万円。20坪なら1,000万円〜1,400万円が目安。都市部では坪単価80万円を超えるケースもあります。
規格住宅・ローコスト住宅の相場
規格住宅は間取りや仕様があらかじめ決まっており、坪単価40〜50万円程度から建築可能。
20坪なら800万円〜1,000万円程度で建築できます。
中古平屋の購入価格
地方では築20〜30年の平屋が500〜800万円程度で見つかる場合がありますが、リフォーム費用として300〜500万円程度を想定しておくと安心です。
本体工事費以外にかかる諸費用
・地盤改良費:30〜100万円
・外構工事費:50〜200万円
・登記・諸経費:30〜50万円
価格を左右する5つの要素
価格を決定づける主要因を理解しておくと、見積もり時の比較がスムーズになります。
■ 坪数・間取り
面積が広がると建材費・人件費が増えます。特に複雑な間取りは施工コストが高くなります。
■ 建築会社の種類(ハウスメーカー・工務店)
大手ハウスメーカーは品質や保証が安定し坪単価は60〜80万円。地元工務店は柔軟で坪単価50〜65万円と比較的安価です。
・大手ハウスメーカー:品質安定・保証充実、坪単価高め(60〜80万円)
・地元工務店:柔軟対応・坪単価安め(50〜65万円)
■ 建材や設備のグレード
水回りや外壁などのグレード選択で費用差が大きく、仕様次第で数百万円変動することもあります。
■ 土地条件と地盤改良の有無
傾斜地や軟弱地盤では基礎工事や地盤改良が必要になり、その分費用が高くなります。
■ 地域差(都市部と地方の違い)
都市部は土地価格や人件費が高く、同条件でも地方に比べて建築費が割高になります。
予算別シミュレーション|1,000万円台〜2,500万円台
平屋住宅の価格は、建物の大きさや仕様だけでなく、建築会社や立地条件によっても大きく変わります。
ここでは、1,000万円台から2,500万円台までの代表的な価格帯ごとに、どのような仕様や暮らし方が可能かを具体的に見ていきます。
この予算シミュレーションを参考に、自分の理想と現実のバランスを考えてみましょう。
1,000万円台で建てる平屋例
1,000万円台前半〜中盤の平屋は、規格住宅やローコスト住宅が中心になります。
延床面積は15〜20坪程度が一般的で、1LDKまたは2LDKのシンプルな間取りになります。
【仕様の特徴】
・外壁はサイディングやガルバリウム鋼板など、メンテナンス性の高い素材を選ぶ傾向
・水回りはシステムキッチンやユニットバスの標準仕様
・断熱性能は一般的なZEH水準まで対応可能(追加費用がかかる場合もあり)
【注意点】
この価格帯では、外構工事やカーテン・照明・エアコンなどは別途予算が必要です。
例えば外構工事に80〜150万円、家具家電に50〜100万円程度を見込むと現実的です。
【生活イメージ】
新婚夫婦や老後の二人暮らしに向いており、ローン返済の負担を抑えつつ快適に暮らせます。
1,500〜2,000万円台の標準仕様例
この価格帯になると、自由度の高い注文住宅が視野に入ります。
延床面積は18〜25坪程度で、2LDK〜3LDKも可能です。収納や断熱性能を高めた設計ができ、外観デザインもこだわりやすくなります。
【仕様の特徴】
・高断熱仕様(断熱等級5〜6)や耐震等級2〜3を確保しやすい
・キッチンやバスルームのグレードを中〜上位に設定可能
・外観デザインに木目調や塗り壁などを採用できる
【生活イメージ】
趣味部屋や来客用の和室を設けるなど、暮らしに余裕を持たせられる仕様。
例えば、在宅ワーク用の書斎コーナーや、外から直接入れる収納スペース(アウトドア用品向け)を設けることもできます。
2,000万円以上で叶えるこだわり平屋
2,000万円を超えると、デザイン性と機能性を両立したハイグレード仕様が可能になります。
自然素材の内装、無垢フローリング、造作家具、パッシブデザインなど、暮らし方に合わせたフルオーダー設計が実現できます。
【仕様の特徴】
・無垢材・漆喰など自然素材を多用
・ZEH+対応の高断熱・高気密住宅(年間光熱費ほぼゼロ)
・太陽光発電・蓄電池を搭載して光熱費削減
【生活イメージ】
アウトドアリビングやウッドデッキ、開放感ある吹き抜けなど、暮らしそのものを豊かにする空間づくりが可能。
デザインと性能を両立させたい方や、将来のメンテナンスコストを大幅に抑えたい方に適しています。
小さな平屋の費用を抑える工夫
限られた予算でも理想の平屋を建てるには、計画段階からコスト削減の工夫を取り入れることが大切です。
ここでは、建築費用を抑えるための具体的な方法を解説します。
間取りをシンプルにする
凸凹の多い間取りは、壁や屋根の面積が増える分、資材費や工事費が上がります。
正方形や長方形のシンプルな間取りは施工効率が良く、耐震性も高くなります。
さらに廊下を減らすことで、同じ延床面積でも広々とした空間を確保できます。
規格住宅・セミオーダーの活用
完全注文住宅ではなく、既成プランをベースに部分的にカスタマイズするセミオーダー方式を選ぶことで、設計費や工期を削減できます。
例えば、規格住宅の間取りをベースにキッチンや外観だけを変更すると、数十万円〜百万円単位でコストダウンが可能です。
補助金・住宅ローン減税の利用
国や自治体の補助金制度を活用すれば、実質的な建築費を大きく下げられます。
・ZEH補助金:最大100万円
・長期優良住宅補助金:最大140万円
・各自治体の移住支援金・子育て世帯補助金:20〜100万円
住宅ローン減税も利用すれば、10年間で数十万円〜百万円以上の節税効果があります。
メンテナンス費を見据えた素材選び
初期費用は少し高くても、耐久性の高い素材を選べば、長期的に維持費を節約できます。
例えば、ガルバリウム鋼板の屋根は耐用年数が30年以上あり、塗り替え頻度が少なくて済みます。
実例紹介|夫婦二人の平屋ライフ
実際の事例を見ると、予算や間取りの参考になるだけでなく、暮らし方のヒントも得られます。
延床20坪・1LDKのシンプル平屋
建築費は約1,200万円。LDKを広くとり、寝室と水回りのみという潔い間取り。
共働き夫婦が掃除や管理の手間を減らし、休日は庭でのんびり過ごせる生活を実現。
平屋+ロフトで収納力アップ
延床20坪でもロフトで6畳分の収納を確保。
キャンプ用品や季節家電をすっきり収納でき、生活空間が常に整った状態を保てます。
ロフトは固定資産税の対象外になる場合が多く、税負担も軽減できます。
1,800万円で建てた平屋の実際の暮らし
延床22坪、断熱等級6の高性能住宅。
太陽光発電システムを搭載し、年間光熱費は約9万円に抑制。
冬も室温が安定し、光熱費と快適性の両立を実現しています。
まとめ|夫婦二人の平屋は「価格×快適性」のバランスが鍵
夫婦二人暮らしの小さな平屋は、コスト・快適性・将来性のバランスが重要です。
価格相場や費用要因を把握し、補助金や間取りの工夫を取り入れれば、予算内で理想の住まいが実現できます。
2階建ての大規模リフォームよりも、中古平屋購入+リフォームよりも、平屋専門ブランド RANならコスパに優れたローコスト平屋を新築して、モダンな設計の長期優良住宅に住むことができます。夫婦二人の快適な暮らしを、より安心でスマートに叶えたい方はRANにご相談ください。
※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。記事の正確性は保証できません。RANの仕様や価格は予告なしに変更となる場合があります。