コラム

2025.08.26

平屋の新築費用はいくら?相場・内訳・費用を抑える方法を徹底解説

平屋はバリアフリーで暮らしやすく人気ですが、2階建てより割高になることも。本記事では最新の平屋新築費用の相場、内訳、節約のコツ、注意点まで詳しく解説し、予算計画に役立つ情報を網羅してご説明します。

平屋新築の費用相場

平屋の新築費用は、土地の有無や間取りの広さ、使用する建材や設備のグレードによって大きく変動します。
また、建築費だけを指す場合と、土地代や諸費用を含めた「総額」を指す場合で、相場はまったく異なります。
ここでは、最新データをもとに、全国的な相場感や坪単価の目安、さらに2階建てとの比較まで解説します。

平屋はワンフロアのため生活動線がシンプルで高齢になっても暮らしやすい反面、基礎や屋根の面積が広くなりやすく、2階建てよりもコストが高くなる傾向があります。
相場を正しく把握することで、予算計画の精度が高まり、住宅ローンの借入額や返済プランの目安も立てやすくなります。

 

全国平均と地域別の費用目安

全国的に見た場合、2025年時点での平屋の建築費(建物本体のみ)は坪単価40〜100万円程度が一般的です。
木造の標準仕様では坪単価60〜80万円が多く、都市部では坪単価90万円以上になるケースも珍しくありません。

地域差の背景には、以下の要因があります。

・職人の人件費の差(都市部ほど人件費が高い)
・建築資材の運搬コスト(離島や山間部は割高)
・需要と供給のバランス(住宅需要の多いエリアほど価格上昇)

例えば関東の首都圏では70〜90万円/坪、関西の都市部では60〜80万円/坪が相場で、地方の郊外では50〜70万円/坪とやや安くなる傾向があります。

 

坪単価の相場(延床面積別)

延床面積が小さいと坪単価は高くなりがちです。これは、設備費や基礎工事費など固定的にかかる費用が、面積に関係なく発生するためです。

上記はあくまで建物本体の目安で、付帯工事費や諸費用、土地代は別途必要です。

また、30坪程度の延床面積がもっともコストパフォーマンスが高く、20坪以下は坪単価が割高になりやすい一方、40坪以上は総額が大きくなる傾向があります。

2階建てとの費用比較

同じ延床面積の場合、平屋は2階建てよりも基礎と屋根の面積が広くなるため、5〜15%ほど建築費が高くなる傾向があります。

例えば延床30坪で比較すると、

・2階建て:建築費約1,800万円(坪単価60万円)
・平屋:建築費約1,950〜2,100万円(坪単価65〜70万円)

ただし、平屋は階段や2階の構造材が不要なため、2階建て特有のコストがかからない部分もあります。
そのため、設計の工夫次第では2階建てと同等の価格に抑えることも可能です。

平屋の新築費用の内訳

平屋の建築費は「建物本体価格」だけではありません。実際には、外構や地盤改良といった付帯工事、登記や保険などの諸費用が必要です。
この章では、それぞれの費用項目について詳しく説明します。

建物本体価格

建物本体価格は、柱や壁、屋根、内装、住宅設備を含む工事費用のことです。
ここで使う建材や設備のグレード、設計の複雑さによって金額が大きく変動します。

・ローコスト仕様:坪単価40〜60万円
・標準仕様:坪単価60〜80万円
・ハイグレード仕様:坪単価80〜100万円以上

例えば標準仕様で延床30坪の平屋を建てる場合、建物本体価格は約1,800〜2,400万円が目安です。

付帯工事費

付帯工事費は、建物本体以外で新築に必要な工事費の総称です。総費用の15〜20%程度を占めることが多く、以下のような工事が含まれます。

・地盤調査・改良工事(軟弱地盤の場合は数十万〜100万円以上)
・外構工事(駐車場、フェンス、門柱、植栽など)
・水道・ガス・電気の引き込み工事
・仮設足場、仮設トイレなどの設置費用

これらは新築後の暮らしや安全性に直結するため、削りすぎは注意が必要です。

諸費用(登記・保険・引っ越しなど)

諸費用は、建築工事以外にかかる費用で、総額の5〜10%を占めます。

・登記費用(所有権保存、抵当権設定など)
・火災保険・地震保険(建物の構造やエリアで金額が変動)
・ローン事務手数料・保証料
・引っ越し費用

特に住宅ローン利用時の諸費用は数十万円単位になるため、事前に見積もりに含めておくことが大切です。

土地代がかかる場合の総額シミュレーション

土地を購入して平屋を建てる場合、土地代が総額の半分以上を占めるケースもあります。

例)延床30坪、坪単価70万円、土地代1,500万円の場合

・建築費:2,100万円
・付帯工事費:400万円
・諸費用:150万円
・総額:約3,850万円

土地代は立地条件によって大きく変動し、都市部では土地代だけで2,000万円を超えることも珍しくありません。

費用が変動する要因

平屋の新築費用は、設計や仕様の選び方次第で大きく変わります。ここでは、主な変動要因を4つに分けて解説します。

間取りと延床面積

間取りや延床面積は建築費に直結します。部屋数が多くなるほど壁やドア、配線工事が増え、費用が上昇します。
また、廊下が長い間取りは有効面積が減るだけでなく、施工コストも上がるため、コンパクトで動線の短い設計が望ましいです。

建築資材とグレード

使用する資材や内装・外装のグレードによっても費用は変わります。
無垢材や高級タイルを使えば高額になりますが、量産品や標準仕様を使えばコストダウンが可能です。
また、断熱性能の高い窓や壁材は初期費用は上がりますが、光熱費削減で長期的にはお得になることもあります。

屋根形状・外観デザイン

屋根は形状によって施工難易度と材料費が異なります。
片流れ屋根は施工が比較的簡単で安価ですが、寄棟や入母屋は見た目が豪華な反面、費用が高くなります。
外観デザインも凹凸が多いほど壁面積が増え、施工コストがかさみます。

設備仕様(キッチン・バスなど)

キッチンや浴室などの住宅設備はグレード差が大きく、数十万円〜100万円以上の違いが出ます。
例えばシステムキッチンをハイグレード仕様にすると、標準仕様より50万円以上高くなることもあります。

平屋の費用を抑える方法

平屋は工夫次第で費用を抑えることが可能です。この章では、予算を抑えつつ満足度の高い住まいを実現するためのポイントを解説します。

コンパクトな間取りにする

必要最低限の部屋数とコンパクトな動線設計にすることで、延床面積を抑えられます。
例えば廊下を極力減らし、リビングを中心に各部屋へアクセスできる間取りは、建築コスト削減に効果的です。

標準仕様を活用する

住宅メーカーの標準仕様は大量仕入れによるコストメリットがあり、価格を抑えやすいです。
特にキッチンや浴室、建具などは標準仕様のままにして、後から好みに合わせてカスタマイズする方法も有効です。

補助金や税制優遇の活用

ZEH補助金や自治体独自の省エネ住宅支援、住宅ローン減税などを組み合わせることで、数十万〜数百万円の節約が可能です。
申請には期限があるため、早めの情報収集が大切です。

建築会社の比較・交渉

3〜5社の建築会社から見積もりを取り、条件を比較しましょう。
同じ間取りでも会社によって100万円以上の差が出ることがあります。
また、時期や支払い方法によって値引きが可能なケースもあります。

平屋の新築で知っておくべき注意点

平屋は魅力的な住まいですが、建築前に押さえておくべき注意点があります。

建築面積が広くなる=基礎・屋根コスト増

平屋は延床面積と建築面積が同じため、基礎と屋根が広くなり、材料費と施工費が増えます。
これが2階建てより割高になる主な理由です。

日当たり・採光の確保

平屋は高さが低いため、周囲の建物や塀の影響を受けやすく、採光計画をしっかり立てる必要があります。
中庭や天窓の採用も有効な方法です。

将来のバリアフリー性とメンテナンス性

平屋は段差がなくバリアフリー性に優れますが、屋根や外壁のメンテナンス時には足場が必要です。
平屋だからといって足場費用が不要になるわけではない点に注意しましょう。

平屋新築の予算シミュレーション事例

実際に平屋を建てた場合の予算感をシミュレーションします。

延床30坪の場合

延床30坪(約99㎡)は、平屋としては標準的な広さで、3LDK〜4LDKの間取りが可能です。リビングを中心に、主寝室+子ども部屋2つ+小さな和室や書斎を設けるケースが多く、4人家族でもゆったり暮らせます。

・坪単価70万円 → 建築費2,100万円
・付帯工事費400万円
・諸費用150万円
・総額:約2,650万円(土地代別)

延床40坪の場合

延床40坪(約132㎡)は、平屋としてはかなりゆとりのある広さで、4LDK〜5LDKの間取りが可能です。

二世帯同居や趣味の部屋、大型収納を確保したい家庭に向いています。

・坪単価65万円 → 建築費2,600万円
・付帯工事費500万円
・諸費用200万円
・総額:約3,300万円(土地代別)

ローン返済の目安

例1:総額3,500万円、金利1.0%、35年返済の場合

・借入額:3,500万円
・返済期間:35年(420回)
・金利:年1.0%(全期間固定)
・ボーナス返済なし

この条件では、月々の返済額は約9.8万円となります。
手取り月収が30万円程度であれば、住宅ローン返済比率(返済額÷手取り収入)は約33%で、やや高めの水準です。
金融機関は通常、返済比率が25%以内に収まることを推奨していますので、この場合は頭金を増やすか、借入額を抑えるのが安心です。

まとめ:平屋は高い?それでも手が届く選択肢がある

平屋は基礎や屋根が広くなる分、一般的には2階建てよりコストが高くなりがちです。しかし設計や仕様の工夫次第で費用を抑えることは可能です。複数社での見積もり比較や補助金の活用を通じて、理想の平屋を無理のない予算で建てることができます。

そして「平屋は高い」という常識を覆すのが、ローコストで平屋を新築できる平屋専門ブランドRANです。1,000万円台からZEH水準の性能を備えた平屋を建てられ、50以上のプランから暮らしに合った住まいを選択可能。  
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※本記事の内容は一般的な情報提供を目的としています。記事の正確性は保証できません。RANの仕様や価格は予告なしに変更となる場合があります。

■ 参照サイト
Suumo「平屋住宅の坪単価目安」
https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/chumon/c_knowhow/hiraya_tsubotanka/
LIFULL HOME’S「平屋の坪単価相場」
https://www.homes.co.jp/cont/iezukuri/iezukuri_01176/
クレアカーサ「2024年木造一戸建ての平均坪単価」
https://creacasa.jp/column/24773/


 
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